アイガモは、田植えの後から稲の穂が出るまで、田んぼの中をパトロール。
虫や雑草を防除して、元気な稲を育ててくれます。
アイガモ農法は、除草・害虫の駆除をしてもらい無農薬でお米を作る農法です。
その他にもアイガモを入れることによっていろいろな効果が確認されています。
アイガモは雑食性で、田んぼ内のウンカ類など害虫を好んで食べるので、
優れた害虫防除効果があります。
また、アイガモは稲作における雑草を食べます。
ただしイネ科の植物は食べないので、除草剤を使わない農業に大いに貢献してくれるのです。
アイガモが田んぼの中での排泄する糞尿は、優れた有機肥料となります。
アイガモは泳ぎながらくちばしや足で田んぼの泥水を掻き回すのですが、
その際に田んぼの中に酸素を供給してくれます。
また、水をかき回すことで、常に水を濁らし雑草の繁茂を抑えると共に、
水温を上昇させ、成長を助ける効果もあります。
稲の株元をくちばしでよく突付いたり接触するので、
株張りがよくしっかりと丈夫な稲を作ります。
ほかにも、田んぼ周辺の生物が生き返り、自然環境が復元・保全されます。
アイガモ農法は環境にもとてもよいのです。
話は変わりますが、
山本農園の周りはスズメがもの凄くたくさんいます。
朝はニワトリの鳴き声で目が覚めると言いますが、
山本農園の朝は「チュンチュン!チュンチュン!」とスズメの鳴き声で目が覚めるのです。
まるでスズメのお宿状態です。(笑)
これまで、スズメはお米を食べる害鳥といわれてきましたが、
実際に食べている量は思ったほど多くはなく、
むしろカラスやその他の病害虫による被害の方がはるかに多いと言うことが分かってきました。
スズメの食べたものを調べてみると80%が植物で残りの20%が虫などの動物です。
植物の割合を見てみると、スズメノヒエ・メヒシバ・あかざ・はこべなどが多く、
初夏や秋を除いてはほとんど雑草やその実を食べていることになります。
大切なのは虫を食べていることで、イナゴ・ゾウムシ・アメリカシロヒトリなどのガの幼虫など、
農作物とっての害虫がスズメのお陰でずいぶん減っているということです。
虫を食べるのは5〜6月が最も多く、食べる量の約4割になります。
この時期は稲がスクスク伸びる時期ですが、同時に病害虫も多く発生する時期でもあるのです。
スズメはせっせと悪い虫を食べていることになります。
スズメに関して以前興味深い話を聞いたことがあります。
昔、中国ではお米を食べる害鳥として徹底的にスズメをとったそうです。
ところがその翌年から害虫が大発生して、数年間も凶作に見舞われました。
ですから、今では害虫を食べる益鳥としてスズメをとらないようにしているそうです。
スズメは害鳥でもあるけど益鳥でもあるわけで、差し引きしてみると「益鳥」なんですね。
■アイガモ写真集